66期 2011年の抱負

 昨年は宮崎を口蹄疫というハリケーンが通り過ぎていきましたが、今年は更に大きな天災に見舞われました。東日本震災が起き、東北三県は致命的な損害を被り、福島第一原子力発電所が津波による被害でメルトダウンして核納庫が爆発して底知れぬ恐怖を世界中に撒き散らしました。この事件の終息には相当の年月が必要でしょう。しかし、我々は都城で出来る事を再確認しながら、前に一歩を踏み出したいものだと考えます。

 今年は新燃岳の爆発による、降灰が酷くて掃除に明け暮れました。毎朝のように工場内を洗い流すようにして作業を始めたり、雨樋の降灰の掃除等など今までにない作業が増えました。しかし降灰を一粒たりとも商品の中に入れないようにしましょうと、工場内の改修を行いました。ドアを二重の扉にして外気との遮断を厳密にしました。そして二階作業場の壁と天井を張りかえ、窓は二重窓にして、気密性を高めました。換気扇を窓に取り付け、陰圧・陽圧をうまく使いこなすことにより、空気の換気を合理的に行うことが出来るようにしました。二階の作業場は格段に作業性が高まったのですが、新たな課題も明らかになりました。三階作業場の断熱と一階作業場の換気の問題です。

 一つの問題をクリアーすると、必ず次の課題が見えてきます。それは当り前のことであり、常に改善し続けないといけないという事なのです。次の次を考えて改善をすることも大切です。そういった小さな改善の成果として競争他社に差を付けることが出来るようになるでしょう。そして、お客さんの信頼と信用を勝ち得る事が可能になるでしょう。大切なことは諦めずに改善し続けることです、決して面倒だとか、いやだと考えないことです。お客様に喜んでもらえる、会社、工場、商品作りに励んで参りましょう。

 今年度は新製品を3品出す計画をしています。これは新製品開発委員会が中心になり、明日の我が社を支える商品を作る為に活動を進めています。その三品とは甘口タイプのしょうゆの実、鍋用のダシたれ、パンに付けるたれとそれぞれみそしょうゆをベースにした加工品となっています。これらの新製品を出し続ける、考え続けるエネルギーを持続させていきたいと考えます。

 今年度の方針です。


 時代のニーズに合った早川独自の商品の開発

 
早川の新製品を考える時に大切なことは、消費者のニーズに合ったものを作ると言うことです。それは時代の流れに合わせることに通じます、もはやお客様がみそ・しょうゆだけを求める時代は終わりつつあることに早く気づくべきなのかもしれません。その為には広く消費者の声に耳を傾け、その要望を取り入れた新製品作りが大切になります。そしてそこに早川独自の技術を活かすことです。この順番が逆になってはいけないのです。

 全社一丸となって難局を乗り切る 

 新製品等の販売は増えますと、これまでに無かった仕事も増えてきます。限られた人数で遣り繰りするわけですから、どうしても無理がはじめのうちは出てくるでしょう。しかしそれは営業と製造、一課とニ課の壁を乗り越えて協力体制を築き上げれば克服できると考えます。新製品開発会議はオープンな会議です、みなさん奮って出席しましょう、様々な意見を製品作りに反映させたいと考えます。新製品に限らずどんな問題も全社一丸となって解決に取り組んでいきましょう。

 自社独自の衛生基準を設け、クレーム・悪臭のない工場へ 

 世間ではISOとか HACCPという国際的な衛生基準に則った会社が多くなりました。いずれは我社も資格を取得する時期が来るかもしれませんが、それ以前に同等の厳しい社内基準を設けて、クレームの無い会社を目指しましょう。その為には一度発生したクレームは二度と再発しないように社内作業規則を充実させましょう。当面の課題として悪臭を一掃しましょう。

 お客様に感動を与えるサービスを目指す

 感動とは思いもしなかった、期待以上のサービスの事です。いつもお客様の事を考えて、お客様が喜んでいただけるサービスの工夫をしましょう。毎日の小さな工夫の積み重ねがいつかは感動のサービスになります。でもお客様と慣れと惰性で接していたら、嫌われて、二度とお買い求めは戴けないでしょう。お客様はとても繊細で厳しいのです。そのことを自覚しましょう。

 今年は何としても早川の付加価値を極めたいと思います。

                       平成2371
                       早川しょうゆみそ株式会社
                       代表取締役社長 早川 洋

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